こんにちは、ささみです。
自分の人生を振り返り、思うことはさまざまですが、悩み、苦しみ、自信を失い、嫉妬と被害妄想の自分が嫌いで、焦っているのに何もしたくなくて、そこまで追い詰められてようやく「自分について」真剣に向き合うことができたと今は思っています。
当時、私は34歳。婚活歴は5年を迎えていました。紹介、合コン、街コン、婚活パーティー、婚活アプリに結婚相談所…婚活サイトや婚活本は読みあさり、料理教室に通い、パワースポット巡りに神社参拝、占い、風水・・・本当に何から何まで頑張ってたんです。
それでも、まったくうまくいかない。
婚活が辛い、疲れた、やめたい…もう無理!絶対やらない!!そう誓ったはずなのに・・・
孤独が苦しい
だけど、そんな弱い姿をまわりに悟られたくない。
「私は幸せ」
「趣味もあるし、寂しくない」
安っぽいプライドで、本当はボロボロの自分を隠しはじめます。
不安定な精神状態で身体が健康になれるはずはありません。食欲はなくなり、睡眠もとれず、休日は1日中、自宅に引きこもるような日々を送るようになっていきました。
現状を変えたい。自分を変えたい。気持ちは焦っているはずなのに、何も行動を起こせない。どうせ、私はいつもそう…何をしても、うまくいかないだろうと思ってしまう。
まさに、どん底…八方ふさがりの状態でした。
さて、前置きが長くなりましたが、そこまで追い込まれた私が、どうにか立ち上がって、這い上がって、結婚して、こうして婚活サイトまで作っているわけですから人生わかりません。
この記事では、どん底からどのように立ち上がったのか、また、ネガティブな感情との付き合い方について紹介します。
この記事の内容をざっくりとまとめた動画です。お時間がないときは、こちらだけでもどうぞ。
目次
職場や休日に感じる孤独感
ささみ34歳。当時の私は社員50名程の会社で営業事務をしていました。中途採用で正社員として入社して8年、すでにベテラン。とはいえ、特に役職はなく、上司には振り回され、後輩にはいいように使われる日々。
合コンや彼氏の話ばかりで仕事が全然進まない20代の女子たちは、悔しいけど、要領が良くて愛嬌があり、男性陣にも高評価なんです。
彼女たちに仕事を頼むときは「本当にごめん!これお願いできる?」ってずいぶんと低姿勢なくせして、私には、必要な内容だけのメールのみ。当たり前のように面倒な仕事や残業を押しつけ、”こいつには別に嫌われてもいいからやらせよう”という相手の本音が聞こえてくる気がしてなりませんでした。
外に出れば、カップルや家族連ればかりに目がいってしまう。たまに見かける一人で歩く女性はみんな「私は結婚できないんじゃなくて、しないだけ!!」という芯のある女性に見える。
20代後半からバタバタと結婚した友達と会えば、共感のしようもない旦那さんやお子さんの話を愛想笑いでごまかして。急に私の話題になって、彼氏はいないの?とか男の話を振られるのが、もはや恐怖でしかない。
家に帰っても1人。職場も休日も、どこにいても孤独を感じない日はありませんでした。
会社で嫌な思いをしたとき、友達と会って惨めな気持ちになったとき、1人の自分が虚しくて、寂しいと思うたびに「このままじゃ嫌だ」って思うけど、じゃあ何をしたらって考えると、だけど・・・どうせ・・・って、適当に言い訳して気持ちをごまかして、何もできなくて…
でも、本音はやっぱり結婚したいって気持ちがあるから、何をしていても、大事な宿題をやり残してる気がして、心から楽しめない。
私って何がしたいんだろう。
もっと前向きに、楽しく過ごしたいだけなのに…傷つくのが怖い。こんな大事な岐路に立たされてもなお、会社のみんなやまわりの友達に必死だ、みっともないとバカにされるんじゃないかとそんなことばかり気にして、行動することができない自分がいました。
「どん底」は自分を変える最大のモチベーション
私と同じ営業事務は全員が女性。若い20代が3人とパートの40代既婚女性、そして、私と私の1つ上で入社4年目35歳の6人です。
この1つ上の35歳の女性…彼女は分厚い眼鏡をかけ海苔のような重たい髪を一本で結び、いつも地味な色の服装。仕事以外の話はまったせず、飲み会は不参加を貫く。「ザ・モテない女」の特徴そのもののような人でした。
プライベートなことは、ほとんど話したことはありませんでしたが、私は決して彼女が嫌いなわけではなく、真面目で仕事も丁寧、さぼってばかりの20代の女子たちよりもずっと好感を持っていました。
そして、心のどこかで”この人には勝ってる”と思っていた存在であり、私の敵ではないと安心していたからです。
それがあるとき、事件が起きました。
海苔のような髪をバッサリと切り、分厚い眼鏡をコンタクトにしてきたのです。突然のデビューっぷりに社内は騒然。
確かに彼女は変わりました。ファッションも変わり、雰囲気が明るくなりました。しかし、何よりも一番変わったのは、まわりの男性社員たちの態度です。
突然のデビュー事件からしばらくして、彼女は結婚を理由に会社を辞めることになりました。
こんなドラマみたいなシンデレラストーリー、くだらないし、馬鹿馬鹿しい。惨めで、悔しくて。彼女の不幸すら願いました。
だけど・・・
少しお話したいのですが・・・
私は思い切って彼女に声をかけてみました。
婚活で行き詰まり、人生で行き詰まっていた私は、彼女と話すことで、何か進むべきヒントが得られるような気がしてならなかったんです。
何より、失敗やまわりの目が怖くて何もできずにいる私にとって、彼女の変わりっぷりが本当に羨ましかったからです。
仕事終わりに二人で初めて食事をすることになりました。
なかなか本題が切り出せない私に彼女の方から言ってくれました。
どうしてこんな風に変わったのか聞きたいのではないですか?
「きっかけ」はどこにでもある
彼女は、長い間婚活をしていたことや独身を決意し分譲マンションまで探していたこと、同僚の結婚式の二次会で酔った上司に容姿や独身であることをからかわれ、それから飲み会に参加しなくなったことなど、これまでの過程を話してくれました。
彼女の話の中で、私が一番印象に残っている言葉。それは、
どん底は自分を変える最大のモチベーションだということ。
生活のために働いている人と1億の借金を返済するために働いている人じゃ、やる気が違うでしょう?
彼女は冗談ぽく笑いながら言っていたけど、本当にそうだなと思う。
世界一の投資家であるウォーレン・バフェットが「人生で最も幸運だったと感じることは?」と聞かれ「ハーバード大学に落ちたこと」と答えたという有名な話があります。
大きな挫折を不運と嘆くだけか、それを転機だと切り替えできるかによって、人生は大きく変わるということですよね。
頭では理解できた。でも、どうしてもまだ疑問が残る。
どうしたら、最初の1歩を踏み出せるんでしょうか?
ふりしぼるような声で私は彼女に聞いてみました。
今でしょ!
何年も前の流行語を真似しながらそう言うと彼女はまた笑っていたけど、私にはとても突き刺さる痛い言葉でした。
私はいつだって「きっかえさけあれば」それを行動できない言い訳にしていたんです。何かきっかけがあれば、行動できるのにってそう自分に言い聞かせて、ごまかしていたんです。
でも、きっかけって何だ?何があったら、私は動き出すんだろう。
「きっかけ」なんて、本当はいつでも何でも良いんですよね。綺麗な人を見て、あんなふうになりたいとか、素敵な旦那さんがいて羨ましいとか。絶対モテないって思っていた同僚が突然変わって結婚しちゃったとか。
「このままで良いなんて絶対思わないでくださいね。自分が変われば、まわりも変わりますから!」彼女の言葉に我慢していた涙がとうとう溢れました。
この日から、私自身、そして私の人生は変わりはじめます。
彼女の外見が変わっただけで、男性の態度が大きく変わったことが引っかかっていた私は、男性について、もっと深く知ろうと視点を変えてみることに気が付きます。
男性の立場になって考える婚活を実践したところ、まったくうまくいかなかった婚活が好転して、結婚することができたのです。
もしかしたら、あなたも何か「きっかけ」を待ってはいませんか。
きっかけは待っている間は残念ながらきてくれません…。そもそも、きっかけというのは「そういえば、あれがきっかけだったのかも」って後から振り返るものなんですよね。
最初の1歩がどうしても踏み出せないときは
話は、大変身した彼女との食事会に戻ります。
でも、やっぱり・・・最初の1歩は怖くなかったですか?
私は一番気になっていた”どうしてそんな風に行動することができたのか”について聞いてみました。すると、こんな答えが返ってきたのです。
もちろん怖かったですよ。失敗したらどうしよう、笑われたらどうしようって。だから、失敗をしないこと、笑われないことを目指すんじゃなくて、失敗してもいい、笑われてもいいから、それを「気にしないようにしよう」って考え方を変えたんです。
「気にするな!」と言われても・・・(気になっちゃうから、どん底までこじらせちゃったんだけど)
気にしないためにはコツがあるんですよ!
少し難しい話ですが、そもそも人間の体は「ホメオスタシス」といって、現状を維持しようという性質を持っていて、いくら「変わりたい」と思っても、脳と体は変化を嫌うんです。
だから、頭ではわかっているのに、一歩を踏み出す勇気が出ないのは自然なことなんです。
失敗を気にしないコツは、非常に多くの書籍やサイトで紹介されています。有名なものは、瞑想や運動などですが、ここでは日常的に続けやすく、かつ特に効果が高いと感じられる3つの方法を紹介します。
気にしないコツ〈1〉 働きアリの法則を知る
何をやっても、からかったり笑ったりする人がいる。これは自然の法則です。
実際に、彼女が大変身したとき、何人かの若い女の子たちは、デビューとあだ名をつけて笑っていたし、ちょうどその頃、ちょっとイケメンの若い男性が入社したばかりだったので、狙っているのではと噂されたりしていました。
だけど、それはごく一部で、キレイになった、話しかけやすくなった、明るくなった…多くの人は彼女の変身を好意的に受け取っていました。磨けば光るタイプだってずっと思ってたんだよという謎の自慢をはじめる人までいたくらいです。
私はこの法則を知って、何をしても2割には嫌われる、だからその2割を気にして行動しないことは、無駄なことなのだと心が軽くなりました。
気にしないコツ〈2〉 あえて思い切った行動をしてみる
失敗を恐れるな。失敗することではなく、目標を低く掲げることが罪なのだ。大きな挑戦なら、失敗さえも栄光となる。
武道家・俳優 ブルース・リー
「必死の覚悟で、物事を実行する」という意味で「清水の舞台から飛び降りる」ということわざがありますが、思い切った行動をすると、こんなすごいことができたんだと大きな自信になります。その自信が新たな行動を起こすというプラスのサイクルが生まれていきます。
実際に、脳科学の分野では、行動を起こすと脳内でドーパミンが放出され、やる気を高める働きがあることが証明されているんですよ。
しかし、思い切った行動をするには、まず勇気が必要ですよね。ここでポイントになるのが「とりあえず、やるべき環境をつくる」ということ!
例えば、私のように髪を切ってイメチェンするのであれば、とりあえず美容院を予約してしまうってことです。予約だけでは、まだ自分自身は何も変わっていないですよね。
でも、そのひと手間がのちのち、せっかく予約したし、キャンセルするのも迷惑がかかるし、行ってみるかと背中を押してくれるわけです。
ところで「思い切った行動」とは具体的に何をしたら良いのか?迷いますよね。
そういうときは、「今までずっと避けてきたこと」と考えると思いつきやすいです。
避けてきたことって、大変だったり苦手なことだけど、頭のどこかで本当はやった方がいいかなって思ってることが多いからです。
私は、髪を切るか、エステに行くか、ナンパでもするか…といろいろ考えた結果「断捨離」を実行。ベストセラーの片付け本を買ったまま、ずっと本棚に飾ってあるのが何となく後ろめたく感じていたし、新しい自分になるには、古い物は捨てなきゃって思ったんですよね。
そして、部屋が片付く前に「とりあえず、人を呼んでしまう!」私はあえて、綺麗好きな友人を呼ぶことで、やらなきゃいけない環境をつくり、無事やり遂げることができました。
実際に思い切った行動をしてみて感じたことは「なんか楽しい」という感覚。やり遂げた達成感で自信がついたのか、自分を磨くとか、成長するというのは、すごくハードルが高いことのように思っていたけど、工夫することで乗り越えられるものなのかも・・・と前向きな気持ちになったのをよく覚えています。
気にしないコツ〈3〉 自分を励まし、自分を褒める
かわいい顔でもない。スタイルもよくない。若さもない。愛嬌もない。面白くもないし、才能もない。
自分に自信が持てないと、そんな風に思ってしまいますよね。でも自分が弱くなっているときこそ、自分で自分を励ますことです。
どんな小さなことでもいいから、自分の良いところ、好きなところを見つけていきます。「私に良いところなんて」と思うかもしれませんが、欠点にはいったん目をつぶり、無理やりでも。外見や性格など良いところをいっぱい探すこと。そして毎日必ず1日の最後は自分を褒めるようにします。
つまり、そもそも人間は、頑張ったりうまくいったポジティブなこともよりも、失敗したり嫌だったネガティブなことの方に強く意識が向けられてしまうということ。
だから、1日の最後は、あえてポジティブな方へ意識を向けて、責めるのではなく褒める。
自分を励まし、褒めることを習慣にして「楽しい」状態を意識して心がけていきます。
ネガティブな感情におそわれたときは
どんなに前向きに取り組もうと思っても、挑戦には失敗や挫折がつきもの。そんなときは、誰だってネガティブな感情になるものです。
特に婚活中は「つらい、うまくいかない、苦しい、不安、焦り、やめたい、もう無理」などのネガティブな感情に必ずおそわれます。
だって、綺麗ですね、若く見えますね、話しやすいです、一緒にいて楽しいです…いくら褒められたって、交際NGは交際NG!婚活って結果だけ見たら0点か100点ですもんね。
もちろん先ほど紹介した気にしないコツや運動、瞑想などで、本当に気にしないでスルーできれば良いのですが、「気にしない!気にしない!」と、ネガティブな感情を無理やりポジティブ思考でねじ伏せるのは違います。
スルーできない感情は「自分の心に嘘をつかず」受け止めることも大事。大切なのはそこからで、どうしたら立ち直れるか、どうしたら乗り越えられるか、解決策を工夫することです。
- ノートとペンを用意して、いつ?誰が?何が?どうして?どのように?と言葉にして書き出して「見える化」します。曖昧な感情を具体的にしていく作業です。
- 書き出した感情について「友達に起きたことだったら?」と客観的に考えてみます。
- それは命に関わること?人としての信用に大きく関わること?1年後も10年後も悩むこと?角度を変えて考えてみます。
ポイントは「どうしよう」とか「つらい」など漠然としたままにするのではなく「理由を明確にする」こと。感情が具体的かつ他人事になることで冷静な判断ができるようになります。
とはいえ、理屈で理解しても難しいものですよね。結局、実践を繰り返して慣れていくしかありません。
失敗は怖い。誰だって、できるなら失敗はしたくない。でも、傷つきたくないからと何もしないことは、最終的に一番自分自身を傷つけることになるのではないかと思うのです。
ネガティブな感情になっても、理由を明確にして、解決策を考えたら良い。方法を先に知っておけば、安心して失敗できます、笑!
結局、頑張った人じゃなくてコツコツ続けた人がうまくいく
最後に、つまずいたときに思い出してほしい「成功曲線」のお話を紹介します。
大変身した同僚からヒントをもらった私は、怖くて、不安で、未来のことなんて何も考えたくなかったけれど、やっぱりこのままでは嫌だと、小さな勇気を出して、とぼとぼと1歩を踏み出しました。
そのうち、うっすらと光が見えたような気がして、出口なのかなって嬉しくなって、少しずつ歩みが大きくなっていきます。
ここまでが第1段階です。
そして次の難関。真っ暗闇の中から歩きはじめて気が付くのです。あれ、やっぱり簡単にはうまくいかないぞという現実に。
今度こそって期待していた分、落ち込みます。鏡の中の自分を見て「何か変わった?何も変わってないじゃん」って。それを繰り返すことで、やる気がなくなり、また元の真っ暗闇に戻ってしまいそうになる。
ここで踏ん張るのが第2段階です。
成功は努力に比例し一直線ではなく、準備期間を乗り越えて、あるとき大きく成果が上がるような曲線を描く。これを「成功曲線」と呼びます。
なかなか成果が表れず、理想と現実のギャップに耐えられなくなるかもしれない。こんなことしたって意味ないんじゃないかって、もっと簡単に成功する方法はないのかって、別の方法を探したくなるかもしれない。
でも、まわりからどう思われてもいい、焦らず、地道に、続けてみてほしいです。
あるとき新しい現実が見えてくるときがきます。もちろん、必ずしもすべて実を結ぶわけじゃないけれど、それは行動し続けなければ気付けなかった現実です。
踏ん張ることができず、闇に戻り、這い上がることを諦めてしまった女性を目にしたことがあります。
自分の弱さや欠点に向き合うこともできず、悩むことすらもできず、ただただ他人や環境のせいにして生きていく人生です。
婚活に限らず、成功した人ってどんな人か?って、結局、成功するまで続けた人なんですよね。そのため必要なのは、つらくても頑張る!って気合いや根性でごまかして突き進むのではなくて、立ち止まりながらでいいから、その都度、問題に向き合って、それを解決するために工夫することだと思うんです。
頑張らなくていいから、1歩1歩でいいから、具体的に行動していく。どん底から結婚するまでに一番大事なキーワードです。